2008.07.30

◎「面+白い」とは、こういうこと。

ポプラ社から、新刊を出します。
この本の帯には「佐藤雅彦が編んだ本。」とありますが、そのとおりアンソロジーの形式です。ただ、もとになったものが、どれも高校や中学の国語の教科書に載った小説なのです。

なぜ、こんな編み方をしたのかは、本のあとがきにも記しましたが、小学生時代のある出来事に起因しています。そして具体的に教科書を集め、面白い小説を探し出したのが、1990年代の初めなので、もう大分経ちます。その時は、単に自分が面白いものを読みたい一心でやっていたのです。

どの小説も、面白さという点では群を抜いています。こういう面白さがあるのか、そんな面白さもあったのか、となると思います。

読書をあまりしない人も読書好きの人も夢中になります。
是非、お手にとって見てください。

kyoukasho
1 とんかつ…………三浦哲朗
2 出口入口…………永井龍男
3 絵本………………松下竜一
4 ある夜……………広津和郎
5 少年の夏…………吉村 昭
6 形…………………菊池 寛
7 良識派……………安部公房
8 父の列車…………吉村 康
9 竹生島の老僧、
  水練のこと………古今著聞集
10 蠅…………………横光利一
11 ベンチ……………リヒター
          上田真而子 訳
12 雛…………………芥川龍之介

〈全12編〉

「教科書に載った小説」
   佐藤雅彦 編
   ポプラ社 刊

◎ 装丁は、ユーフラテスの貝塚智子さんに担当してもらいました。
  美しく、落ち着いていて、とてもきれいな仕上がりです。

( 佐藤 雅彦 )

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2008.07.29

君の身体を変換してみよ

東京は初台にあるICCで、
東京藝術大学の映像研究科の佐藤雅彦研究室と
桐山孝司研究室で展示を行います。
タイトルは「君の身体を変換してみよ」で、
身体表象(身体のきもち)をテーマに
いろんな実験的装置を展示しています。

いままで体験したことのないような
気持ちを湧き起こす作品群は次のようなタイトルです。

《伸びる腕》
《翔べ!小さな自分》
《21世紀如意棒》
《点にんげん 線にんげん》
《ミクロ職人修行》
《計算の庭》
おまけ展示 《線にんげん・線いぬ 作成プログラム》

大人から子供まで人間なら楽しめる展示ですので、期待して来てください。

佐藤 雅彦


http://www.ntticc.or.jp/Exhibition/2008/Kidsprogram2008/

会期:2008年7月12日(土)―2008年8月31日(日)
会場:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]
開館時間:午前10時―午後6時
休館日:月曜日(月曜が祝日の場合翌日),8月3日(保守点検日)
入場無料

主催:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]
協力:東京藝術大学,GOKOカメラ株式会社,トピックス,ユーフラテス,
   ベネッセ教育研究開発センター

2008.07.24

慶応義塾大学の佐藤雅彦研究室と、
ベネッセ教育研究開発センターの共同研究映像が
とうとう完成しました。
「日常にひそむ数理曲線」といいます。

2005年に行なわれた、
SFC ORF(慶応義塾大学湘南藤沢キャンパス オープン・リサーチ・
フォーラム)内での私の講演『映像表現と脳科学』を聴きに来てくれた、
ベネッセ教育センターの執行役員が声をかけてくれたのがきっかけで
同センターの研究員のみなさんと佐藤研のメンバーと私とで2年半かけて
作りました。

私たちの毎日の生活は一見雑多なものに見えますが、ある視点から見ると、
そこに息をのむような美しさが潜んでいます。

自転車とサイクロイド

自転車とサイクロイド

それは数理的原理に裏付けられた曲線なのです。思いもよらないその美しさをロトスコープという手法を使って視覚化しています。

中学生・高校生・大学生に対して、自然科学に興味をもってもらおうと佐藤研のみんなとベネッセの方々といっしょにずっとやってきました。理科離れをくいとめるための私のひとつの答えです。是非、ご覧になってください。

30分の映像ですが、面白く集中した時間を体験できると思います。そして、その30分が、学校で習う数学の何年ヶ分を凝縮していることを感じとっていただけたらと思います。

今のところ、まだDVD化とか決まっていませんが、とても面白くしかも教育的ということで、ICCにて特別上映が決まりました。
土日だけの上映予定ですので、日時を確認してから行ってください。

佐藤 雅彦
組み合わされた放物線

組み合わされた放物線
アステロイドを生む装置

アステロイドを生む装置
sin曲線とブランコ

sin曲線とブランコ


『日常にひそむ数理曲線』
企画:慶應義塾大学 佐藤雅彦研究室,ベネッセ教育研究開発センター
監修:佐藤雅彦
制作:佐藤雅彦+ユーフラテス
ナレーター:太田光
音楽:栗原正己


http://www.ntticc.or.jp/Exhibition/2008/Kidsprogram2008/screening_j.html

日時 :2008年7月26日から8月31日までの毎土日(8/3を除く)
    午後2時―,午後4時―
上映時間:30分
入場無料
会場:ICCシアター
定員:27名(当日各回上映開始20分前より整理券配布)

尚、定員が非常に少ないこともあり、しかも夏休みも終わりに近づくほど混み合いますので、なるべく早い内にご覧になることをおすすめします。

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